練習で厚底を履くか否か論争が海外の研究により決着!結論は?

ランニングの科学

NYTimesで興味深い記事が更新されていました。

題して「スーパーシューズの真の力はトレーニングを強化する可能性がある」でした。

スーパーシューズとはいわゆる「厚底シューズ」のことです。

今回はそんな厚底シューズを練習で履くべきか否かという論争を結論づけた記事について翻訳、要約、解説をします。

練習で厚底シューズを履くべきという結論

最初に結論から述べると、「練習で厚底シューズを履くべき」との結論に至っています。

それではその理由を解説していきましょう。

厚底シューズがアスリートのパフォーマンスを上げているのは事実

紛れもない事実として、「厚底シューズがアスリートのパフォーマンスを向上」させています。

厚底シューズが出てきてからマラソンの世界記録は数回更新され、トラック競技では多くの種目で世界記録が更新されています。

これは目の背けられない事実です。

厚底シューズや高速スパイクがパフォーマンスを向上させる理由

ミッドソールプレートを備えた厚くて弾力のある設計は、ランナーが蹴り出すときにより高い反発エネルギーを与えることで、パフォーマンスが向上しています。

しかし、理由はそれだけではありません。

多くのスポーツ科学者は別のことを考えています。

それは「特異性原則」という原理です。

特異性原則の観点から厚底シューズを練習で履くべき

得意制限足とは「シューズは履いて走れば走るほど適応していく」というものです。

数年間厚底シューズを履いてトレーニングを行った結果、より速く走れるシューズに体が適応して、速く走れるようになった、と専門家は述べています。

つまり、アスリートがベストな状態で競争するには、レースと同じ方法でトレーニングをする必要があるということです。

レースだけ厚底シューズを履いていても、一時的な誤魔化しになっても、より速く走れる体にはなれないのです。

研究結果の観点から薄底シューズを練習で履くべき

厚底シューズグループと薄底シューズグループに分かれて、8週間練習した研究結果では、厚底グループよりも薄底グループの方が筋肉痛が強く出たものの、ランニングエコノミーは向上しました。

また、別の科学者はこうも述べています。

「高校生ランナー、レクリエーションランナー、エリートアスリートなど、あらゆるレベルのランナーの靴による重大な怪我を見てきました。靴は骨や軟組織構造に異常なストレスを与える可能性があります。」

つまり、厚底シューズは体の出来上がっていない若いランナーにとっては、過度なストレスを与えて怪我のリスクを引き上げてしまいます。

厚底シューズは足の回復を早める

厚底シューズを履くと、足の回復が早くなります。

これは練習後の回復が早まるというわけではなく、練習で疲労する度合いが減少し、結果的に回復するまでの時間が短くなっているということです。

要はHPの減少量が小さくなって、「ベホイミ」ではなく「ホイミ」で全回復できるようになったということです。

その恩恵はマラソンにも発揮されており、4月のロンドンマラソンでは、ケニアの新人ケルビン・キプタムがスーパーシューズを履き、マラソン史上2番目に速いタイム、2時間1分25秒を記録した。キプタムは最初の13.1マイルを1時間1分40秒で走り、2本目のレグを59分45秒で走りました。

後半の伸びは、足があまり疲れていなかったからです。

まとめ

厚底シューズは練習で履くべき?まとめ
  • 大人のランナーは厚底シューズを積極的に履くべき
  • 熟練のランナーは厚底シューズを履くべき
  • 若いランナーは薄底シューズと厚底シューズを履き分けるべき
  • ランニング初心者は薄底シューズを履き、ランニングエコノミーを向上させるべき
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